トルコリラへの投資環境が少しずつ改善されてきています。
SAXO系では、Hirose Traderが5/4からTRY/JPYの目標スプレッドを15pipsから9pipsに縮小するようです。
同様に、KakakuFXでもプレミアムで20pipsから18pipsへ、スタンダードで29pipsから23pipsへ変更されます。
このあたりのスプレッドの違いは中間業者のマージンでしょうけど、トルコリラがスプレッド1桁台でポジションを建てられるようになろうとは、2年前では考えられないほど、投資環境が改善しています(それだけ、業者間競争も激化しているということでしょうけど)。
また、SAXO系では4月にTRY/ZARが導入されています。
いずれの通貨も新興国高金利通貨ということで、新興国リスクを抱えた通貨ペア同士、そのリスクを打ち消しあえるということで、以前はこうした通貨ペアがあればいいなと思っていました。
現状は、TRY~ZAR間の金利差が非常に狭まっており、あまりスワップの妙味がありませんし、スプレッドも広く、どちらかといえばZAR優勢なので、全然ポジションをとろうという気にはなれませんけど。
ただ今後、両通貨の金利差が広がるならば、これも面白い通貨ペアになりそうです。
トルコリラそのものを扱うFX業者もかなり増えてきましたし、一昔前はSAXOかGFTかぐらいしか選択肢が無かったのに、こんなにメジャーになるとは・・・
しかし、とかく物事を斜めから見ようとする私にとって、これは怪しいニオイがぷんぷんします。
「トルコリラへの投資環境が良くなった」というのは、あくまで「個人投資家にとって」という話。いわゆる「大人」たちの条件は変わってないはず。つまり、「大人」たちがトルコリラから手を引き始めているので、その穴埋めに「個人」があてがわれようとしているんじゃないの・・・、なんて具合に。
実際、アイスランドクローナが一昨年8月のサブプライム・ショック後にISK/JPYの取引が始まり、その後あっという間に破綻したことが、同じような道を歩んでいるように見えて仕方ないです。
途上国でありながら、トルコの2008年4Q-GDP成長率は前年同期比-6.2%という大幅なマイナス成長に陥っており、高金利だからといって安易に手を出せるような状況にないと思われます。
果たして、この環境の変化が業者間競争の結果によるものなのか、それとも別の理由があるのか、遠くない未来に答えが出ると思います。
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